運動方法

おもな整形外科疾患の概要と運動方法や生活指導について記載いたします。但し、運動により痛みが出てきた場合は中止して様子をみてください。

腰痛

腰痛には、脊椎の炎症や腫瘍、内臓疾患、婦人科疾患以来のものもありますが、一般的には年齢による脊椎や椎間板の変性や筋疲労のものが多いです。
次のような方は注意が必要です。

1.運動方法

 基本的に@正しい姿勢に矯正、A股関節を曲げる筋と太ももの後ろ側の筋(ハムストリング)のストレッチ、B腹筋や背筋の強化があります。
これらを目的にした運動を記載いたします。

<腹筋>
@膝を曲げて、お腹に力を入れて、腰を床に押し付けるようにします。(痛み:強)
A膝を曲げて、足を押えて、上半身をへそがみえるくらい(20〜30度)起こします。
(痛み:中)

B膝を曲げて、足を押えて、上半身を完全に起こします。(痛み:軽)

<背筋>
仰向けで寝ころび、膝を曲げて頭を床につけて腰を浮かします。(そりは軽く)

<背筋を伸ばす>
仰向けで寝ころび、膝をかかえ込み体を丸めます。

<太ももの後ろ側の筋を伸ばす>
足を前に投げ出した状態で座り、一側の膝を曲げて、もう一側を伸ばしたまま、膝の後方の筋をゆっくり伸ばします。

<股関節を曲げる筋の伸ばす>
四つん這いになり、一側の股関節と膝を曲げて、もう一側の股関節と膝を伸ばします。
(その際腰を反らさないこと)

2.生活指導

 各状態で腰に良い姿勢を記載いたします。基本的に腰がそらない姿勢が良い状態です。

<寝る時>
@痛みが強いときは、横になってまるくなって寝るとよいです。
A仰向けで寝転ぶときは、膝の下に枕をいれると腰のそりがとれ楽になります。背中が曲がった人はさらに頭の枕を高くすることが必要です。

<立位>
@重いものを持ち上げるときは、膝を曲げて足を使って持ち上げてください。また、重いものを運ぶときは、膝を使って腰のそりを少なくすることが大事です。
A立っているときは、片足を台の上にのせて上下に立つと背筋の緊張がてれて、腰のそりが少なくなります。

<座位>
@椅子には浅く座り、膝の位置が低くなるように座ります。

五十肩

40〜50歳代に肩関節周囲組織の退行変性と炎症によるもので、五十肩、凍結肩等と呼ばれるものです。初期には夜が眠れないほどの自発痛と肩の運動痛が強いです。 とくに帯を結ぶ(結帯)、髪を結う(結髪)動作が困難になります。やがて、関節拘縮、肩関節周囲筋が攣縮をおこし、肩はほとんど動かせなくなります。 しかし、1〜2年で自然治癒し、関節可動域も正常にもどります。

1.運動方法

 夜の自発痛が収まったころから、肩関節可動域訓練を行います。運動は痛みのない範囲でゆっくり動かします。
一般的なコッドマン(アイロン)体操を記載します。尚、体操前には蒸しタオル等で温めるとよいです。

<体操>
前かがみの状態で、1kg程度の重りを持ち、肘を曲げないで肩を中心にして、前後、左右、円を描くように動かします。1日に数回行ってもよい。

2.生活指導

肩が冷えないように注意します。

変形性膝関節症

一般的に膝関節に加わる機械的ストレスにより退行変性の結果起こりやすい。初期は、歩き始め、椅子からの立ち上がりや階段の下りで痛み、次第に歩行時痛や 関節水腫が起こり、進行すると関節の変形(O脚)、可動域制限、筋委縮などの症状がでます。

1.運動方法

 大腿前面の筋の筋委縮の予防を目的とします。筋委縮の予防は、関節を動かさないように筋を収縮させる方法(等尺性運動)を行います。

<等尺性運動>
@膝を伸ばした状態で座り、膝裏を床につけるように伸ばしたまま10数えます。
A膝を伸ばした状態で座り、両膝の間にボール等を挟み、ボールを両膝で押さえたまま10数えます。
B膝を伸ばした状態で座り、両膝をタオル等で軽くしばり、両膝の外側にあるタオル等にむけて力をいれたまま10数えます。

2.生活指導

膝の状態によりますが、正座や長時間の歩行は避け、体重増加に注意します。

肩こり予防

肩こりとは、頚の後ろから上背にかけての筋のつっぱり、だるさ、疲労感、重さ、痛みのことをいいます。疲労性のものと何らかの疾患によるものとがあります。 ここでは、疲労性について記載します。一般的な原因は次のような要因から起こると考えられています。

これらにより、頚および肩周囲の筋肉が持続的な筋収縮により筋内の血流が悪くなり老廃物がたまったために起こったと思われます。

1.運動方法

 頚及び肩周囲筋の血液循環の改善を目的とします。主に頚、肩のストレッチと運動を行います。

<頚部>
@頚を前後(前後屈)、左右(側屈)にゆっくり倒し痛気持ちよいところで10秒程止めて、ゆっくり戻します。(尚、後ろは軽めに)
A頚を左右(回旋)にゆっくり回し痛気持ちよいところで10秒程止めて、ゆっくり戻します。
B頚を左回転、次に右回転でゆっくり回します。

<肩周囲部>
@後ろで指を組み合わせて、肘を伸ばしながら腕をあげて胸をはります。(前胸部)
A前で指を組み合わせて、肘を伸ばしながら手を前に押し出して肩甲骨から前方へ突き出します。その時身体が前かがみにならないように注意します。(上背部)
B背すじを伸ばして腕を下に垂らして、肩をすぼめたり、おろしたりします。
C頭の後ろで指を組んで、顔の前で肘を触れ合わせるように肘を閉じます。この時頚部を前屈させて上背を伸ばす。 次に肘を外側に大きく開いて胸をはり、同時に後頭部で手のひらを後ろへ押すように力を入れます。

2.生活指導

上記の肩こり要因に注意します。


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